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尾崎喜八文学館
詩や散文を読む事ができます。
文学館入口
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(鎌倉 尾崎喜八書斎)
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作品を掲載するにあたって著作権者の尾崎榮子さんの許可を頂いています。
その他引用の文書も全て使用の許諾を受けています。
キングレコードから朗読CD「尾崎喜八詩集」発売されています。朗読は加藤剛。
KICG5017 定価2000円
美ガ原熔岩台地、或る晴れた秋の朝の歌、田舎のモーツァルト等27珠玉の作品が朗読によって聴くことが出来ます。聴くことで益々詩の心が伝わってきます。
8月15日 今日から気象観測を始める。
7時、気温16.4度、湿度85%、風無く雲量2、縮んだ繊維状又は皺状の絹雲が入笠(WSW)の後ろから放射状に出ているばかり。
これは詩人
尾崎喜八が戦後間もない信州富士見高原で記録し始めた「富士見日記」の書き出しです。
尾崎は一日三回気温、湿度、風向、雲量等の自然現象を手製の道具で観測し始めます。目に付く動植物にも細やかな観察の記録を残していきます。エゾハルゼミはどのような環境で鳴き始めるのか、朝霧の成因は、星の観測、どれも尾崎が詩人でなければ科学者になっていたに違いないと思わせるほどの知識も持って記録しています。
詩人尾崎喜八は先の大戦で、誰もがそうであったように否応なく戰爭の渦に巻き込まれていきました。尾碕は後年「眼前の危急におもむく事が協力ならばその名も甘受しよう。同胞と苦難をわかちながら、慰めの歌、手を取りあう歌をなす事に、讃美以外の言葉が無いのならばそれも受けよう」また「ただこの中の一つ二つでもいい、それが読む人の心に触れて、そこに正しく明らかな共鳴を読むことができたならば私の願いは充たされるのである」と書いています。
尾碕は疲れた心を癒す場所として娘夫婦が疎開していた信州富士見高原にみつけました。昭和二十一年八月。其処には尾碕が常に愛した自然に満ちています。花や鳥や雲の、山野の自然に没入して万象の敬虔な融和の中に魂の平安を見つけていきます。また尾崎を慕う村人との交流。こうした生活の中から珠玉の詩集「花咲ける孤独」が生まれました。
尾崎喜八は明治25年東京都京橋に生まれ昭和49年2月に鎌倉で亡くなりました。京華商業を卒業。高村光太郎の知遇を得て、その影響でヴェルハーレン、ホイットマン、ロマン・ロランを知るようになり、同じ時期に「白樺」の武者小路実篤、千家元麿などの影響をうけてヒューマニスティックな詩を作るようになりました。大正11年に第一詩集「空と樹木」を刊行、その後数多くの詩、翻訳、随筆を発表してきました。尾崎はそれまでにない新しい感覚で様々な心を詩や散文にしてきました。詩風は平明で日常口語の表現のうちに理想主義、人道主義をうたいました。尾崎喜八の名前を有名にした「山の絵本」ではまるで地理学書を読むような精緻な情景の描写に驚かされます。しかしそこには自然への深い愛と尊敬が溢れています。
たくさんの人に尾崎喜八の文学を読んでいただきたいのですが、残念な事に著作の殆どが絶版という状況にあります。この文学館では詩人の奥様
尾崎
実子さんと長女の栄子さんのご理解、また「尾崎喜八研究会」のご協力を得て尾崎の作品や関連する資料の公開が出来るようになりました。一人でも多くの人に読んでいただきたいと願っています。そして私たちも詩人のように「言葉の眼」を持つことで、より深く人や自然や芸術を見つめることが出来るような「心」が持てればと願っています。
今でも尾崎を慕う人は多く、毎年二月の最初の土曜日には「臘梅忌」と言う集まりがあります。また尾崎のゆかりの地を訪ねて自然観察をしたりする「みずならの会」と言うのもあります。尾崎が過ごした信州富士見では八月の最後の日曜日に「碑前祭」「詩のフォーラム」と言う集まりが、富士見尾崎会と富士見町教育委員会の主催で行われています。富士見町には「高原のミュージアム」という施設があって、富士見に縁のある文人達の資料が展示されています。その中心を占める展示は尾崎の遺品や原稿の数々です。
また尾崎の未発表資料や新しい研究成果を発表するための「尾崎喜八資料」も発刊されています。
詩や散文をお読みになった感想をお寄せください。またご質問がありましたらメールをお送り下さい。アドレスは最後にあります。
富士見時代 分水荘での二人
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(2004/3/14)
***** 読書室
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注:作品を掲載するにあたって著作権者の尾崎榮子さんの許可を頂いています。
伊藤海彦氏の著作引用についも著作権者の伊藤優雅璃さんの許諾済みです。
無断転載は出来ません。必要があればご連絡下さい。
また尾崎喜八に関するご質問がありましたらご連絡下さい。
t-hori@iwa.att.ne.jp
堀 隆雄