ベートーヴェン第九交響曲 終楽章合唱

シラー作「歓喜に寄する」賛歌

          尾崎喜八  意 訳
                 作 詞


昭和18年日本ビクター蓄音器株式会社文芸部発売の第九「合唱付」の終楽章のレコードです。
独唱 香山 淑子 ・ 四屋 文子 ・ 木下 保 ・ 藤井 典明
合唱 :国立音楽学校 ・ 玉川学園
指揮 :橋本 国彦
演奏 :東京交響楽団

(VICTOR JH232 〜 234 SP 三枚組)

 

序  句 (但しシラーの作にあらず)

おゝ、友よ
それならぬ、
楽しく、深くなほ、
歓喜に満てる歌を。

   ○

歓喜、聖なる神の焔よ、        (歓喜 よろこび・焔 ほのお)
耀く面もて我等は進む。
裂かれし者等を合はす汝が手に、
もろびと結びて同胞となる。      (同胞 はらから)

   ○

心の友垣、操の妻を
かち得し者等は集ひて歌へ。
おのれを慰みて驕れる者に、     (慰み たのみ)
此の世の眞のよろこび有らじ。    (眞 まこと)

   ○

よろづの物皆、自然を生きて、
なべての人皆、光に浴みす。
友等と、力と、愛とを降ろす
御神の姿の在らぬ限りなし。

   ○

あゝ、造物主、日の神の
遙けき御空を天駈けるごと、
行け、汝が道を、勝利の道を、
勇みて、つはものの行くがごとく、
行け、我が友よ、いざ行け、友。

   ○

捧げよ、諸人、人の誠を
父こそ、いませ、星空の下に。
仰げよ、同胞、けだかき父を。
ひとりの父を、星空の上に。

 

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